[surfing_voice icon=”https://kireinomi.com/wp-content/uploads/2017/04/kao3.jpg” name=”” type=”l” bg_color=”” font_color=”000000″ border_color=”e0c38c”]記事を読んでいただき、ありがとうございます。
あなたの「やってみよう!」という気持ちを応援する、セルフケアお助け鍼灸師の伊東 歩です。
冬場って、なぜか【ぎっくり腰】になってしまうひとが多いんです。
とくに、年末年始は要注意!
慣れない大掃除や、仕事始めでカラダが本調子じゃないときに、「ぐきっ」とやってしまいますからね。
この記事では、冬場に多いぎっくり腰の原因と、その改善方法についてお伝えします。[/surfing_voice]
冬にぎっくり腰を起こす理由
その1:腰の筋肉の冷え
当たり前ですが、冬は寒い。ということは、とうぜん血液の流れも悪くなってしまいます。
いつもなら筋肉に栄養と温かさを届けている血液が減ってしまうと、筋肉は冷えて、栄養不足になりがち。
そんなときに無理なチカラが加わると、筋肉の繊維がブチブチッとたくさん切れてしまいます。
これが腰で起こったのが、ぎっくり腰です。
いわゆる、筋肉自体にダメージを負っているタイプのぎっくり腰ですね。
脊柱起立筋や広背筋、そのほか腰にある筋肉の一部に断裂などが起こると、炎症の広がりとともに痛みが強くなってきます。
重いものを持たなくてもぎっくり腰になる
先ほど、冷えている筋肉に無理なチカラが加わると、筋肉の繊維が切れてしまうとお伝えしました。
この無理なチカラというのは、なにも重いものを持ち上げたり、踏ん張ったりすることだけじゃありません。
冬の寒い時期に、ぐいぐいとストレッチをしても、筋繊維は切れてしまいます。
ですから寒いときのストレッチは、無理をしないで、ゆっくりと伸ばしましょう。
ストレッチをするまえに、お風呂にはいったり、カイロで温めたり、あらかじめ筋肉の血流をよくしておくと、ぎっくり腰の予防になりますよ。
その2:脚が硬くなっている
腰の筋肉と同じように、冬は脚の筋肉も硬くなっています。
腰と脚は関係ないと思うかもしれませんけれど、じつはとっても大事なことなんです。
あとでぎっくり腰の治し方にも関わってきますので、おぼえておいてくださいね。
脚と腰の筋肉は、筋膜によってつながっています。
というか、全身の筋肉がつながっているんですけど、とくに脚は冷えやすいので、腰への影響が大きいんです。
ちょっとイメージして欲しいのですが、あなたが今、ひとまわりサイズの小さなタイツを履いていると思ってください。
あ、またがみの深いタイツです。
きゅうくつですよね?
ですから、ふだんはなんともない姿勢や動作でも、腰の筋肉に強い負荷がかかり、ぎっくり腰の引き金になってしまうんですね。
その3:寒くて動かない
冬って寒くて、布団から出られませんよね。
いちどコタツやソファにハマり込んで、あったかい毛布なんか掛けたもんなら、もう最後。
動きたくなくなってしまいます。
いつもは自転車で買い物にいくのに、クルマを使ったり。
犬の散歩も近道をしたり。
とにかく冬は、カラダを動かすことがグッと減ってしまいます。
動いて調節している
人間のカラダって、あなたの気がつかないうちに、歪んだり元に戻ったりを繰り返しています。
筋肉や筋膜のねじれや、骨格の歪みなどは、手足を動かしたり背骨を曲げ伸ばししているなかで、自然とバランスを取っているんですね。
でも、同じ姿勢を長く続けていたり、運動不足だったりすると、自動調節機能がうまく働かない。
すると、不自然な歪みが定着してしまい、骨格を支える小さな筋肉に負担がかかり続けてしまいます。
そうすると、大きな筋肉にあまりチカラが入っていないような前かがみの動作で、ぎくっとやってしまうんですね。
ぎっくり腰を楽にするコツ
同じぎっくり腰といっても、ひとそれぞれ状態が違います。
傷んでいる筋肉の場所、筋肉の損傷具合、炎症の程度、周りの筋肉の緊張度など、ひとによって違うので、改善方法も違ってきます。
ですから本当は、病院や治療院などの専門家に相談するのがおすすめなのですが、大まかに痛みの程度によって分けることもできます。
軽いぎっくり腰の場合
痛みはあるけどなんとか動けるひとは、つぎの3ステップをためしてみましょう。
注意点としては、傷んでいる腰に負担がかからないようにすることです。
ステップ1:井穴の刺激
まずツボを刺激して、血流を改善しましょう。
「井穴(せいけつ)」といって、手と足の指先にあるツボを刺激すると、自律神経を調節することができるので、血管を広げて血流を上げることができます。
冷えて硬くなっている筋肉に血液を流して、温めて、ゆるみやすい下準備をしましょう。
赤い丸のついている部分を、つまようじの先っちょや、ペン先などのとがったもので「ちょんちょん」と突っついてください。
一か所につき10回くらいでオッケー。
ちょっと痛いくらいに刺激するのがコツです。
ツボの場所は違いますが、コチラの動画で突っつきかたのコツをお伝えしています。
ステップ2:脚とお尻を温める
つぎに、脚とお尻を温めましょう。
お風呂場で足首までお湯につかるのもいいですし、貼りつけるタイプのカイロを貼るのもいいです。
足湯をするなら、40°くらいのお湯に10~20分くらいゆっくりと入りましょう。
足首を温めることで、腰の奥深くまで温かくなります。
カイロを貼るなら、ふくらはぎ・太ももの後ろ側・お尻の3か所がおすすめ。
とくにお尻にある大殿筋・中殿筋は、ぎっくり腰を起こす筋肉と関係が深いので、しっかりと温めてください。
場所は、ズボンのポケットのある位置のちょっと上あたりにカイロを貼ってください。
ステップ3:ふくらはぎのストレッチ
ぎっくり腰のときは、腰の筋肉がとても敏感になっています。
そこに、腰を揉んだり、腰を伸ばしたりするストレッチをするとカラダが防御反応を起こして、余計に筋肉が緊張。
さらに痛みが増してしまいます。
ですから、腰に刺激をあたえず、しかも腰の筋肉をゆるめるために、筋膜でつながっている脚の筋肉をゆるめるのです。
そのなかでも、ふくらはぎのストレッチがおすすめ。
太ももの筋肉だとカラダが不安定になったり、腰に刺激を与えることもあるので、ふくらはぎを伸ばしてあげましょう。
やり方はカンタンです。
立って「アキレス腱のばし」の要領でストレッチをするだけ。
まずは膝を伸ばした状態で、カラダを前に傾けます。
そうすると、ふくらはぎの上の部分が伸びます。膝に近いあたりですね。
腰が痛ければ、腰を少し丸めながらやってみましょう。
つぎに、膝を曲げた状態で、少し腰を落とします。
そうすると、足首に近い部分が伸びているのを感じるでしょう。
この2つのパターンのストレッチを、腰の痛みの出ない範囲でやってみてください。
寝転がった状態でふくらはぎを伸ばそうとすると、上半身を使うことになるので、腰にひびいてしまいます。
ですから、このストレッチは立ったままでためしてみてください。
参考:介護業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ(厚生労働省 中央労働災害防止協会)
動けないぎっくり腰の場合
痛くて動けない。
脚や手を動かすだけでも腰に電気が走ったように痛い…
そんなときは、エビのような姿勢で丸くなってじっとしているのが、いちばん良いです。
とはいえ、仕事もある。家事もしなきゃ。ごはんも食べたいしトイレも行きたい。
ですから、この状態のときはぎっくり腰を楽にするというよりも、とにかく痛みを鎮めることが第一。
痛みによって筋肉が緊張して、その緊張がまた痛みを生むという悪循環を止めるのです。
それには、ツボ刺激がおすすめ。
そのなかでも、「奇経八脈(きけいはちみゃく)」といって、痛みの放水路として使えるツボを2つご紹介します。
この2つのツボはセットで使うといいです。
まずひとつめは、【後谿(こうけい)】という手のツボ。
ぐっと手の指をにぎってできる、小指の横のシワの先端に後谿はあります。
ここを、つまようじを使って刺激しましょう。
さきほどの井穴の刺激と同じように、ちょんちょんと突っつくように動かします。
ちょっと痛いくらいに刺激して、左右10回ずつくらいでオッケーです。
そして2つ目のツボは、【申脈(しんみゃく)】という足首にあるツボ。
足の外くるぶしの少し下に、申脈はあります。
ここも後谿と同じように、つまようじで突っついてください。
とがったほうを使って、痛いくらいに刺激しましょう。
左右10回ずつくらいで大丈夫です。
これを、2~3時間おきにためしてみてください。
あとは、「軽いぎっくり腰 ステップ2」でお伝えしたように、お尻と脚にカイロを貼って温めてみましょう。
ちょっと動けるようになっても、油断禁物。
立ち上がろうとしたときにまた痛めてしまうこともありますからね。
次の動画を参考に、腰に負担の少ない立ち上がりかたをしてください。
まとめ
冬の寒い時期のぎっくり腰は、血流が悪くなりやすいので、なかなか改善しません。
ぎっくり腰の原因のところでもお伝えしましたが、とにかく腰の筋肉だけではなく、脚まで硬くなっているので、自分でバランスを取る自然治癒力がはたらきにくいんですね。
ですから、まずはあせらないこと。
直接腰を伸ばしたり、揉んだりしたくなると思いますが、強い刺激は禁物です。
ちょっと「じれったい」かもしれませんが、腰から遠いツボを刺激したり、ストレッチをしたりしながら、すこしずつ腰の負担を軽くしましょう。
そうすれば、やがて回復してきます。
この記事へのコメントはありません。