イライラして眠れないのはPMDD(月経前不快気分障害)が原因かも

イライラして眠れないときって、ありますよね。

晩ごはんもたべた。
お風呂も入った。
あしたも早い。

布団に入って目をつむったけれど、なんだか眠れない。

イライラする。

眠れないからイライラするのか、
イライラするから眠れないのか分からない。

「何で眠れないのっ!」

今回はその原因と、眠りに入りやすいような
不眠改善方法についてお伝えします。

イライラして眠れない原因

PMDDのひとが増えている

あなたは、PMDD(月経前不快気分障害)について聞いたことはありますか?

生理前のカラダや心の不調であるPMS(月経前症候群)は、ごぞんじのかたも多いと思います。そのPMSのなかでも、イライラなどの精神状態が気になるのがPMDDです。

不眠の悩みで当院を訪れるかたのなかでも、病院でPMDDだと言われたというひとが増えてきました。

PMDD(月経前不快気分障害)・PMS(月経前症候群)ともに、原因はまだはっきりと分かっていません。

ただ、女性ホルモンや貧血、血糖値、脳内ホルモンの変化が大きく関係しているとされています。

イライラするあなたは悪くない

うちのクライアントさんでよくあるのが、「自分を責めてしまう」パターン。

「イライラしちゃだめ」
「自分が未熟だから、こんなことでイライラしちゃうんだ」
「こんなことくらいで怒る私は、おかしい」
「前は、こんなじゃなかったのに」
と、自分にダメ出しをしてしまっているひとが多いんです。

そんなときにいつもお伝えするのは、

そのイライラ感は気持ちの問題だけではなくて、カラダからの影響も大きいんですよ

ということ。

カラダを整えていけば、そのイライラ感が落ちついて眠りやすくなります。
ですから、焦らないでくださいと話しています。

夜になるとイライラが気になる理由

イライラして眠れないと悩んでいるひとからは、
日中はそれほど気にならないけれど、夜になるとイライラが浮上するということをよく聞きます。

これは、東洋医学的にみると納得する話。

東洋医学では、日中は、夜はとしてとらえます。

…… 昼 熱 活動的 上 表 外
…… 夜 寒 鎮静的 下 裏 内

本来、夜になるとカラダも陰に傾くので、鎮静化して、眠りやすい状態になります。
でもカラダのバランスが崩れていて、体内の一部に「陽が強い部分」が残ったままだと、その陽が際立って感じます。

たとえば、暑い日に使い捨てカイロを持っていてもそれほど温かく感じませんが、寒い日に持っているとその温かさは感じやすいですよね。

これと同じで、じつは日中もイライラはあるのですが、カラダが落ちつく夜になると余計にイライラが気になるんです。

イライラ眠れないときの解消法

西洋医学的な不眠解消法

では実際にイライラして眠れないときに、どうしたらいいのか。
そのヒントは、先ほどのPMDD(月経前不快気分障害)にありました。

 PMDDの原因のひとつに、貧血があります。

「わたし、血液検査で貧血って言われたことないわよ」

というひとも、注意が必要。
PMDDになりやすいのは、一般的な血液検査では分かりにくい潜在性鉄欠乏のひとが多いんです。

「隠れ貧血」って聞いたことありますか?
潜在性鉄欠乏のひとは検査の数字にあらわれにくく、本人の自覚もないのでこう呼ばれています。

厚生労働省の行った「平成20年国民健康・栄養調査報告」によると、成人女性の22.5%(1000万人以上)のひとが、隠れ貧血の目安であるフェリチン15 ng/mL未満だったのです。

とくに40代の女性に多く、20代で全体の20%、30代で40%、40代ではなんと約半数の48%ものひとが、隠れ貧血という統計でした。

つまり、年齢が上がれば上がるほど、隠れ貧血の割合が多く、精神状態が不安定になるPMDDの可能性も増えるということです。

ということは、隠れ貧血を改善すれば、イライラが落ちつくかもしれないということ。

実際に病院でも、精神的な状態を改善するために鉄剤をすすめて、貯蔵鉄を補うドクターも増えています。

もし何日もイライラで眠れないようなら、医療機関に相談するのもひとつの方法です。

あるいは、「最近、食生活が乱れているな…」という自覚があるひとは、ちょっと見直してみるのも安眠のきっかけになるかもしれません。

具体的には、レバーや小松菜、ひじきや切り干し大根など、鉄分が補えるような食事を心がけましょう。

東洋医学的な不眠改善法

東洋医学でも、実はPMDDと同じような状態を改善する方法があるんです。

日本では江戸時代から「血の道症」といって、PMDDと似たようなイライラ状態を改善するための治療方法がおこなわれてきました。

 血の道症の治療は、肩こりや頭痛といったカラダの状態だけではなく、イライラや不眠、不安、抑うつなどの精神状態を、漢方薬や鍼、お灸などを使って改善するのです。

主に気血(きけつ)の流れをよくすることを考えて治療をすすめるのですが、そのとき、「肝(かん)」を整えることを特に重要視しています。

「肝」というのは東洋医学の考え方で、臓器としての肝臓に、自律神経の働きを加えてようなものだと理解してください。

ちょっとこちらの表をみてみましょう。

この表は『五行色体表』といって、東洋医学の健康観をあらわしているものです。
簡単にいうと、ひとの健康を維持するための機能を大きく5つの要素に分けて考えてみましょうというものです。

そこでこの表の「肝」の部分をみてもらいたいのですが、「五志」という感情の部分に「怒」という文字があります。

これは、普段の生活の中で怒りすぎると「肝」を傷めるし、逆に「肝」のバランスが崩れると怒りやすくなりますよ、ということを教えてくれているのです。

たとえばストレスを抱えていて、うまく発散できていないような場合。
そのイライラが肝のバランスを崩して、それが元でさらに怒りやすくなり、さらにイライラが溜まってしまうといった悪循環になりやすいです。

さらに…

ひとのカラダの中には熱を持ちやすい臓腑がいくつかあるのですが、その中でも「肝(かん)」に溜まったイライラは熱となります。

その熱が夜になっても冷めないと、上昇しやすい熱の性質によって頭に熱がこもり、目が冴えてしまい、眠りにくくなってしまうんです。

ツボ押しで不眠解消 

そんなときには、ツボを使って不眠を解消しましょう。
指の先には「井穴(せいけつ)」というツボがいくつもあるのですが、ココを刺激すると自律神経のバランスを整えることができるんです。


【手の井穴】6カ所

冷え性を治す足のツボ
【足の井穴】5カ所

この手足の井穴を、つまようじの先など、とがったもので刺激してください。
ちょっと痛いくらいに「チョンチョン」と突くと効果的です。

左右の手足で、一か所につき10回ずつくらい刺激すればオッケーです。

さらに、井穴を刺激しながら、脚のむくみをスッキリとさせたい場合は、こちらの動画を参考にしてみてください。

イライラして眠れない時にオススメの本

今回の記事でお伝えしたことを含めて、他にもいろいろな不眠解消の方法を一冊の電子書籍にまとめました。

『イライラして寝つけないあなたに ~ 今すぐできる9つの方法~』著:伊東 歩 

イライラ不眠は健康だけではなくて、美容にとっても悪影響が大きいんです。
便秘や肌荒れだけではなくって、口臭まで引き起こしますので、なんとかこの機会に体質を変えてみましょう。

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【目次】
まえがき

第一章イライラして寝つけない理由
・豹変するクライアントさんの話
・隠れていたイライラが浮上しやすい夜
・どうやって眠れるようになったの?
・「こんなんじゃダメだ」と自分を責めないで
・PMS・PMDDの原因にヒントがある
・東洋医学に解決法があった!
・自律神経・女性ホルモンの乱れによる「血の道症」
・「イライラ肝」は10歳老けて見える
・血行不良だと眠れない

第二章あなたの体質チェック
・持って生まれたカラダの傾向
・体質を知ればセルフケアできる

第三章「イライラ肝」だと老けて見えるって本当?
・肌の乾燥・シワが目立つようになる
・くすみ・目の下のクマができやすい
・生理痛がひどくなる
・がんこな肩こり
・からだの痛みが出やすい
・口臭が気になる
・便秘がひどくなる
・ズキズキとした頭痛
・眼精疲労(ドライアイ)になりやすい
・手足が冷えてしまう
・固太りで痩せにくくなることも

第四章「イライラ寝つけない」ときの今すぐできる解消法
・4つのツボで眠りに落ちる
・「まるわかり」解説動画 ①
・ストレッチで自律神経を整える
・「まるわかり」解説動画 ②
・悶絶…指回しエクササイズ
・「まるわかり」解説動画 ③
・「殴り書き」と「タッピング」でメンタルデトックス

第五章じっくり体質を変えて不眠を解消する方法
・塩味と鉄分豊富な食事で体質改善
・アロマで脳を眠らせる
・ハーブなら「ネトル」がおすすめ
・あなたに合った漢方薬を選んでもらう
・「怒り」を溜めないメンタルケア
・ゆるい生活習慣のすすめ

あとがき

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まとめ

イライラして眠れないときって、本当につらいです。
明日のことを考えるとちょっとでも長く寝たいのに、全然眠くならない。

そんなときは、今回の記事でお伝えしたツボを刺激してみてください。

そして普段の生活では、鉄分を意識して摂るようにしましょう。
効果的な鉄分の摂り方は、ご紹介した電子書籍の中でも紹介していますので、ぜひ読んでみてください。

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