足のむくみを解消する【ツボ】の探し方を鍼灸師がわかりやすく解説



そんな便利なツボがあるなら、わたしにも教えてよ!
夕方になると脚がパンパンだし、靴もキツくなるし、立ってても脚が張って辛いの。
足のむくみを取るツボって、どこにあるの?

つらそうですね…。
分かりました。鍼灸師として実際に現場で使っている、足のむくみ解消のツボを、写真でわかりやすくお伝えします。
変化の分かりやすい順に並べましたので、気になるツボを刺激してみてくださいね。
お好きなところからお読みください
足のむくみの原因
- 慢性疲労
- 立ちっぱなし
- 胃腸機能低下
- 血流の悪さ
- 脚・骨盤の歪み
- 生理
- 食生活
- 腎機能低下
ためしに、下半身の血流を良くする次のような歩き方をしてみてください。
これだけでも、結構むくみが改善するはずです。
が!実際に施術をしていて即効性があるのは、水分代謝を左右する
- 腎機能アップ
- 胃腸機能アップ
この2つの機能を上げるツボをご紹介します。
さらに、治療院で行っている【脚の歪み修正エクササイズ】をセルフケアでやってもらうと、さらに脚がスッキリ。記事の後半でお伝えしますね。
お楽しみに。
足のむくみを解消するツボ
その1 陰陵泉(いんりょうせん)
足のむくみを取るならココ、陰陵泉(いんりょうせん)。
膝の内側、ななめ下にあります。

うちのクライアントさんにも人気のツボ。
むくみで悩んでいる人からは、
「このまえ、膝の下のツボ効いたから、またお願いね!!」
とリクエストがあるくらいです。
では、場所を一緒に確認しましょう。
まずは、内くるぶしを探しましょう。
つぎに、内くるぶしから骨の端っこをズズズッと上にたどっていく。
すると、膝の手前あたりでカーブが始まります。そのカーブの内側に、陰陵泉があります。
このツボは、少し強めに押した方が余分な水分を排出してくれます。
骨の内側にえぐるように、押してみましょう。
1分くらいで充分です。
もっと水分をデトックスしたいなら、スプーンやペン先、天然石などを使うといいですよ。
白系がおススメ。
とがった先を当てたり…
スプーンなどで骨の境目をなぞると、すごくいいです。
注意点としては、動かす方向は、上向きの一方通行で。
このくらいすると、眠っていた水分排出機能がムクムクっと目を覚まします。
そこで、せっかく復活したデトックス機能をキープするために、ツボになにか貼っておきましょう。
スワロフスキーを使った、ツボ刺激グッズもネットで買えます。
米粒を絆創膏で貼るのもいいですよ。
その2 交信(こうしん) 水泉(すいせん)
この2つは、腎機能を高めて、下半身の血液やリンパの流れを良くしてくれるツボ。
疲れて家に帰っても、「もうひと頑張り!」という元気が湧いてくるツボです。
一緒に場所を探しましょう。まず、【交信(こうしん)】
まず、内くるぶしを探しましょう。山のようになっていると思うので、そこに人差し指を置きます。
人差し指の上に、親指の横端を置き、
さらにもう一本、親指を並べます。
2本目の親指の上は、ちょうど骨と柔らかい部分の境目になっているはず。
その境目の、柔らかい側に「交信」があります。境目ギリギリでなくても大丈夫。
ここは、陰陵泉と違って、やさしく押してあげましょう。
皮膚がちょっと凹むくらいの圧で、1分くらい。
先ほどと同じように、スプーンやペン先、天然石もおすすめです。
写真の石は、このツボと相性の良いオレンジカルサイト。
ココと、次の「水泉」は生理痛にもいいツボなので、血液の滞りが取れて、足からお腹にかけてジンワリと温まるのを感じます。
では、つぎは 【水泉(すいせん)】
水泉は、交信の下にあります。
交信を骨の境目に沿って下がると、内くるぶしを超えたあたりで何となく指が止まる所があります。
境目がぼやける感じですね。
その、ぼやける手前の、骨と柔らかい部分の境目が残っている所が「水泉」。
ここも、指で軽く押すか、スプーンなどを当てたまま1分くらいキープです。
スプーンや天然石の棒なら、「水泉」と「交信」を繋ぐように撫で上げてみましょう。下から上です。
一気にツボが刺激されます。
仕上げに、何か刺激になるものを貼っておきましょう。
うまく作用してくると、足全体が軽くなったのを感じます。水って結構重いので、流れ出すと体感として軽さを感じやすいんです。
人によってはジンワリと温かさを感じることもありますが、すぐに感じなくても大丈夫。
カラダの奥のほうで働いてくれるツボなので、時間差でやってきます!
さあ次は、お腹のツボ。
ここは、足のどの部分が張っているのかで、使うツボが変わってきます。
まず、足の後ろ側、ふくらはぎが張るという人は、このままお読みください。(足の前も後ろも張ってツライ…という人は、両方とも刺激してみましょう)
足の前側が張る人は、「不容(ふよう)~水道(すいどう)」へ飛びましょう ≫≫
その3 水分(すいぶん)&中極(ちゅうきょく)
まず、お腹のデトックスもできるツボ 【水分(すいぶん)】
水分は、おヘソから親指の幅1本ぶん上にあります。
水分という名前のとおり、このツボはカラダに必要無い水を分別して、デトックスしてくれる便利なツボ。
ここはグリグリせずに、やさしく押してあげましょう。
スプーンや天然石を使うと、より排出効果up!青緑系がおすすめ。
ここも、だいたい1分くらい当てればオッケー。
仕上げに、ペタッ。
さらに、スプーンを使って中極(ちゅうきょく)というツボと合わせて刺激してみましょう。
「中極」は、泌尿器系に良いツボで、尿で余分な水分を出してくれます。
【中極(ちゅうきょく)】は、おヘソの下。ちょうど恥骨の少し上くらいにあります。
そこから、先ほどの「水分」に向かって真っすぐ撫で上げてみましょう。
写真では服の上からですが、皮膚直接のほうが良いですね。
スプーンや天然石のマッサージ棒などを使ってで、軽くこすってみましょう。
10~20回くらい、下から上に向かって軽くなでるだけで大丈夫です。
どうでしょう、できました?
もし、脚の後ろだけが張って、前側はそうでもない…という人は、脚のポンプ機能を復活するエクササイズ≫≫に飛びましょう。
脚の前側も張ってツラいという人は、次のツボも参考になりますよ。
その4 水道(すいどう)&不容(ふよう)
【水道(すいどう)】
「水道」は、名前が表しているように、水の通り道。
イメージとしては、腎臓から要らない水分を膀胱に引っ張ってきて、尿としてカラダの外に出してくれるという命令を、この水道というツボはしています。
いっしょに探してみましょう!
まず、おヘソから親指2本分ほど外側のところに指を置きましょう。
置いた指の下に、手のひらを当てます。
で、小指の先までひょいっと超えると、そこが…
水道(すいどう)です!
ほかのツボと同じように、やさしく指で押すか、スプーンや天然石を当てて1分。終わったら…
ペタッ。
さらに要らない水分をデトックスしたいなら、「不容(ふよう)」というツボと繋げてみましょう。
その5 不容(ふよう)
「不容」は、へそから親指2本分外側のラインが、肋骨と交わるところにあります。
その不容からスタートして、先ほどの「水道」に向かって下に撫でてみましょう。
回数は10~20回ほどで大丈夫。腎→膀胱のルートを活性化するように命令が出ますので、余分な水分がドバっと出ます!
足のむくみを取る体操
脚が歪んでいると、血液やリンパ液の流れが悪くなり、むくみの原因となります。
ここでは、簡単に、しかもしっかりと脚の修正ができるエクササイズをご紹介。
それは、【つま先立ち体操】
壁に手をつけて、つま先立ちになるだけ。
ご自分のペースで良いので、かかとを上げ下げしてみてください。
そのときのコツは…
親指のつけ根を意識して、かかとを持ち上げてください。
このエクササイズは、親指を軸に脚の内側(内転筋)の筋肉を使うので、自然と脚の捻じれが取れてきます。
ダイエットも兼ねたいひとは、かかとを上げながら息を吐いて、思い切り下腹を凹ませましょう。
仕上げに腰を温めると、さらにむくみが取れてきます。
「小豆カイロ」で温めると効果up!!
小豆カイロの作り方は、こちらを参考に。
【縫わない小豆カイロ】の作り方 「450円で出来た!」
ここを温めると、足のむくみだけでなく、便秘・生理痛といった女性の悩みも改善してくれるので、とってもおススメです。
また、下半身に限らず、もっと水分代謝を良くして、全身スッキリしたいという人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
水太りを解消!頑張るほど水分代謝は下がっちゃうの? ≫≫
ツボでも体操でも改善しなかったら
お伝えしたツボをためしてみて、あまり変化がないようでしたら、以下のことが考えられます。
-
下肢静脈瘤
足から血液が戻る血管(静脈)の逆流防止の弁が壊れていることも。そのために血液が溜まりやすく、水分が血管からあふれ出してしまいます。見た目で分かりやすく、血管がボコボコと浮き出たり、紫色のクモの巣状に見えたりすることで、気が付くことがあります。
-
肝臓
血管から水分が漏れ出てしまう原因に、アルブミン不足があります。アルブミンは、血管の中に水分をキープする役割があるのですが、これは肝臓で作られています。そのため、疲れやストレス、あるいは炎症などで肝臓が弱ると、アルブミンがうまく造れない。
むくみ以外に、顔色が青黒くなってきた・以前より疲れやすい・右の脇が張って痛むなどの症状があることも。
-
腎臓
腎臓は血液をろ過して、必要なくなった水分を膀胱経由で尿として出す臓器。疲れや外傷、感染症などによって機能しなくなると、むくみが出る場合があります。腎臓の異常は、尿の色やにおいで気が付くことも。
-
心臓
血液を循環させているポンプ、心臓。何らかの原因で、心臓の働きが弱っていると、足だけではなく全身にむくみを起こすことがあります。胸苦しさを感じることもあれば、無自覚でむくみだけが起こることも。
以上のように、生活自体は以前と同じなのに、突然むくむようになったり、慢性的なむくみが続いている場合は、内科などのドクターの診断を仰ぎましょう。
まとめ
足のむくみを解消するには、ツボが手軽でおススメです。
頑張っている女性にとって、一日の終わりに足がむくんでしまうのは、ある程度しょうがないかも知れませんね。
でも、ツボを使って少しでもラクになって、ホッとした夜くらいは、自分のための時間を楽しんでもらえればと思います。
そして、明日からまた、頑張りましょう!!
この記事をSNSでシェア
足のむくみを取りたいんだけど、おすすめのツボってありますか?と、クライアントさんに聞かれることがよくあります。