冬の寒い時期、うちの治療院では
ぎっくり腰の人が増えます。
とくに、12月30日と31日。
年末なので治療院の営業は終わっているのですが、
「先生、大掃除をしてたら、腰が…。助けて!」
と電話がかかってくるのです。
そう、大掃除をしていて腰を傷める人が
ほんとうに多いんです。
ということで今回の記事では、
大掃除でぎっくり腰にならないための予防法
を4つ、ご紹介します。
なぜ大掃除すると「ぎっくり腰」になりやすいのか
大掃除に特有の姿勢
記事を読んでいただき、ありがとうございます。
あなたの「やってみよう!」という気持ちを応援する、セルフケアお助け鍼灸師の伊東 歩です。
今回の記事は、大掃除でぎっくり腰にならないための予防法。
でも、そもそもなぜ大掃除をするとぎっくり腰になりやすいのか。
それは、大掃除にやりがちな『姿勢』に原因があります。
たとえば、
- 庭の草むしり
- 廊下やフローリングの拭き掃除
- お風呂場の床のカビ取り
などの時って、しゃがんだ姿勢になりますよね?
あの、和式トイレをする時のような姿勢が
ぎっくり腰を引き起こす原因になるのです。
筋肉の負担が増える
しゃがんだ姿勢は、
- 腰
- お尻
- 太もも
の筋肉が目いっぱい伸ばされた状態になります。
しゃがんでいると
シャツがズボンから出て背中が見えちゃうし、
古いズボンだとお尻が破けちゃう。
そのくらい、筋肉は
すごく伸ばされた状態なのです。
実は筋肉というのは、伸ばされた状態で使っていると
ブチブチッ
って筋繊維が切れやすくなります。
寒さで血流が悪くなる
しかも大掃除の時期は、寒いですよね。
つまり血流が悪くなりやすいので、筋肉も血流不足になり
いつも以上にダメージを受けやすい。
ましてや、草むしりは外作業。
お風呂場のカビ取りだって、寒い水場での作業。
芯から冷えてしまいます。
大掃除だから頑張ってしまう
誰だって、
「綺麗に掃除して、気持よく正月を迎えたい」
と思うので、大掃除ってつい頑張りすぎてしまいます。
「もうちょっとだけ…」
と長時間同じ姿勢、とくにしゃがんだ姿勢を続けることで、
- 血流が悪くなり
- 腰の筋肉が固まり
- 筋繊維が切れやすくなる
その結果、ぎっくり腰になってしまうのです。
大掃除でぎっくり腰にならないための予防法
これを守ればぎっくり腰は予防できる
ぎっくり腰にならずに大掃除を乗り切って、
気持ちの良いお正月を迎えるために
守ってもらいたいこと。
それは…
冷えた状態で長時間しゃがんで作業をしないこと。
これだけ覚えておいてください。
そのために、4つの方法をご紹介します。
その1:小さなイスに座って作業する
お風呂場なら、洗い場にイスがあると思いますので、そこに座って作業をしましょう。
外であれば、なにか小さな箱をイス代わりにするのも良いです。
実際にやってもらうと分かるのですが、
しゃがんだ姿勢から、小さなイスに座るだけで
腰の張りが「ぐっ」と楽になります。
まるで、正座を崩したときのように
止まっていた血流が復活して、腰がじんわり温かくなるのを感じるでしょう。
しかも、小さなイスに座って足を前に持ってくると、身体が安定します。
そうすると腰の負担がかなり減るので、おすすめです。
その2:片膝をつく
室内の床掃除であれば、片膝をついて作業してみましょう。
それだけでも、かなり腰が楽になります。
できれば、左右の膝を交互につくと、片側の腰だけに負担がかかるのを防ぐことができますよ。
その3:10分ごとに腰を伸ばす
ついつい夢中になってしまう大掃除。
気持ちは分かるのですが、こまめに休憩を入れましょう。
できれば、「どてっ」と大の字になって、寝っ転がってください。
東洋医学的に観ると、ぎっくり腰には『腎』が関わっているのですが、
身体を横たえるだけでも『腎』が養われます。
その4:腰やお尻にカイロを貼っておく
冷えを予防して、血流をキープするために
使い捨てカイロを使うのもいいです。
腰やお尻にペタッと貼っておきましょう。
注意点としては、温めすぎないこと。
汗をかくくらい温めてしまうと、そこから冷えが入るので
結果的にさらに冷やすことになってしまうからです。
厚手の衣服の上に貼って、ほんのり温かいくらいが理想的。
調節しながら使ってみてくださいね。
まとめ
大掃除でぎっくり腰にならないための予防法で一番大事なのは、
冷えた状態で長時間しゃがんで作業をしないこと。
4つの方法をご紹介しましたが、できそうなことを
ひとつでもいいので試してみてください。
気持ちよく新年を迎えられるといいですね。
では。
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